中音域「ド」のフィンガーチャート
① 基本フィンガリングです。
②「サイド・C・レバー」(別名「トリル・C」「Tc」)を使用する替え指。「シドシドシドシド」の2音をトリル(Tr)で装飾する時に使用します。クロスフィンガリング(人差し指と中指を交差させるフィンガリング)で「シ〜ド」を演奏するよりも高速で滑らかに音が繋がります。「シ・ド・シ」が入るフレーズには積極的に使用します。
③ 「シ♭」と「ド」をトリルで装飾する時に使用します。「ド」のチューニングが少しだけ下がりますが、音の繋がりを優先します。
オルタネイト・フィンガリング
ジャズ・サックスの演奏では、テクニカルなフレーズを演奏する時に替え指(オルタネイト・フィンガリング)を応用します。同じ音を基本フィンガリングで演奏した時とオーバートーンで演奏した時を比べると、音色や音程、音圧などのニュアンスが変化します。この微妙な変化を使用してフレーズにアクセントを付けたりイントネーションを変化させてより多彩な表現を加えます。中音「ド」には、以下のオーバートーンやオーバートーンの変形フィンガリングを使用します。
④ 低音「ド」と同じフィンガリング。オーバートーン第二倍音。
⑤ オーバートーンよりも少なめに変化を出す時に使います。
⑥ 最低音Bbキーを閉じるため、音圧が上がり音色差が強く表現できます。